rilzabrutinib、免疫性血小板減少症対象のP3で主要評価項目を達成
サノフィ
2024年05月21日 17:14
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サノフィは昨日(5月20日)、免疫性血小板減少症(ITP)患者を対象とした経口ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬rilzabrutinibの第Ⅲ相臨床試験LUNA 3で、主要評価項目を達成したと発表した(関連記事「自己免疫性の出血・血栓疾患とは?」)。
同試験はランダム化多施設共同第Ⅲ相試験で、持続性または慢性の成人および青少年ITP患者を対象にrilzabrutinib(400mg×2回/日を経口投与)の有効性および安全性をプラセボと比較するもの。
対象は12~24週間にわたり同薬またはプラセボの経口投与を受け、28週間の非盲検治療を受けた後4週間の安全性観察期間に移行、または長期継続投与試験に参加した。主要評価項目は持続的な血小板反応とし、24週間の盲検投与期間中にレスキュー薬の投与がなく、後半12週間のうち8週以上で血小板数5万/µL以上であった被験者の割合として算出した。副次評価項目は、血小板反応が得られた週数、血小板反応が得られるまでの週数、レスキュー治療の実施状況、身体的疲労と出血のスコアなどとした。
解析の結果、主要評価項目である持続的な血小板反応が得られた患者の割合は、rilzabrutinib群がプラセボ群を有意に上回った。前治療で効果が得られなかった一次性ITP患者のサブグループ解析でも有意差が認められた。被験者全体では、前治療数の中央値は4で、ベースライン時の血小板数中央値は1万5,000/µL(正常範囲1万50,000~4万50,000/µL)だった。
主な副次評価項目についても肯定的な結果が得られ、持続性または慢性のITP患者では、rilzabrutinib投与により臨床的意義のある治療ベネフィットが得られる可能性が示された。