メニューを開く 検索を開く ログイン

会員の方はログイン

MTPro旧MTPro会員の方はそのままでログインできます

初めてご利用ですか?(ご利用無料)

新規登録(約1分で完了)

登録いただくと全文で記事を閲覧いただけます

ホーム »  連載・特集 »  ドクターズアイ 岩田健太郎(感染症) »  感染症患者にステロイドはご法度か

ドクターズアイ 岩田健太郎(感染症) ドクターズアイ 岩田健太郎(感染症)

感染症患者にステロイドはご法度か

神戸大学微生物感染症学講座感染治療学分野教授 岩田健太郎

 2017年06月01日 07:00

イメージ画像 (c)Thinkstock/Getty Images ※画像はイメージです

研究の背景:ステロイドは怖い。だが強い。さてどうする?

 研修医時代、感染症の指導医を激怒させる最大の原因は、「診断も付いてないのにステロイド、で、実は感染症」のケースだった。「不明熱、炎症反応高値、ステロイドパルスいてまえ」というプラクティスは、当時も今も存在する。われわれはこれをパルスと言わず、"バルス"と呼ぶのだが、未診断、未治療の感染症患者にステロイドを盛るのは極めて危険だ。顕著な例は、1980年代のエイズ患者だ。未診断のエイズ患者がニューモシスチス肺炎になる。間質性肺炎などと誤診され、ステロイドが盛られる。数日内に患者の容態は急速に悪化し、死に至るのであった。

 とはいえ、ステロイドであれば何でも悪というわけではない。大事なのは「診断が付いているか」である。低酸素血症を伴うニューモシスチス肺炎(当時はカリニ肺炎と呼ばれた)には、肺炎治療と同時にステロイドを併用することで患者の死亡リスクが減る、という古典的な研究がある1)

1)Bozzette SA, Sattler FR, Chiu J, Wu AW, Gluckstein D, Kemper C, et al. A Controlled Trial of Early Adjunctive Treatment with Corticosteroids for Pneumocystis carinii Pneumonia in the Acquired Immunodeficiency Syndrome. New Engl J Med 1990 Nov;323(21):1451-1457.

 つまり、ステロイドは善でも悪でもない。要は使いようだ。そして、その前提には「正しい診断」が常に必要である。後に、感染症患者であっても原因治療が適切になされている限り(ここが肝心)、ステロイドの使用は患者の予後をいたずらに悪化させないことが分かってきた2)。重症ウイルス性肝炎など、幾つかの例外は存在するが3)

2)McGee S, Hirschmann J. Use of Corticosteroids in Treating Infectious Diseases. Arch Intern Med 2008 May 26;168(10):1034-1046.

3)Gregory PB, Knauer CM, Kempson RL, Miller R. Steroid therapy in severe viral hepatitis. A double-blind, randomized trial of methyl-prednisolone versus placebo. N Engl J Med 1976 Mar;294(13):681-687.

 急性咽頭炎は英語で"sore throat"、文字通り"痛い喉"と称される。ウイルス性と細菌性に大別され、前者には対症療法、後者には抗菌薬治療が行われる。この"痛み"に対して、ステロイドは効果があるのか、そして安全に使えるのかについては定説がない。

…この続きを読むには、ログインまたは会員登録をしてください

薬のデギュスタシオン2

関連記事・ピックアップコンテンツ

ランキング

  1. 1

    これでSGLT2阻害薬の心腎保護効果は確定

  2. 2

    感染症患者にステロイドはご法度か

  3. 3

    SGLT2阻害薬、実臨床で心不全・死亡減少

  4. 4

    高尿酸血症治療で腎機能を保持できるか

  5. 5

    アトピー性皮膚炎治療の展望

  6. 6

    "最強の治療法"トリプル吸入療法は諸刃の剣

  7. 7

    「自転車とEDリスク」関連はあるのか

  8. 8

    食の欧米化で日本人は健康になる

  9. 9

    【ADA2017 私の注目演題】平井愛山

  10. 10

    糖尿病患者の疲労感に「前日の血糖値」が関与

  11. アクセスランキング一覧 
  1. 1

    SGLT2阻害薬+DPP-4阻害薬の併用を評価

  2. 2

    イプラグリフロジン・高齢者で最終報告

  3. 3

    鎮咳・鎮痛薬2成分、小児への使用が禁忌に

  4. 4

    わが国の糖尿病の実像が明るみに

  5. 5

    【キーワード】WHO必須医薬品リスト

  6. 6

    世界の肥満関連死、25年で3割増

  7. 7

    これでSGLT2阻害薬の心腎保護効果は確定

  8. 8

    医師資格を持ちながら医学以外で活躍・・・誰が好き?(医師会員からの投稿)

  9. 9

    SGLT2阻害薬の上乗せでインスリンが減量

  10. 10

    笑い声を聴くだけで健康になる?

  11. アクセスランキング一覧 

ホーム »  連載・特集 »  ドクターズアイ 岩田健太郎(感染症) »  感染症患者にステロイドはご法度か

無料会員登録で、記事が全文閲覧できます。

医師の見解・コメントが読める※医師会員のみ

記事を読めば読むほどCapが貯まる貯めたCapで豪華商品プレゼントに応募!

アンケート調査にご協力いただくと謝礼をお支払い※謝礼が発生しないアンケートもございます

下記キャンペーンコードを登録時にご利用頂くと
1,000ポイントを進呈いたします。※医師会員のみ(既に登録済みの会員は対象外)

コード:R06508693有効期限:6月末まで