君はムラージュを見たか、見る者を虜にする蝋製模型標本
日本のムラージュ 近代医学と模型技術 皮膚病・キノコ・寄生虫
2018年06月21日 10:50
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『日本のムラージュ』
(石原あえか著、大西成明写真、B5判、168p、3,600円+税、青弓社)
ムラージュとは、19世紀末〜20世紀半ばに世界の皮膚科教室で盛んに使われた実物大標本。患部を石膏で型取りした雄型に、蝋を流し込んで彩色した模型だ。カラースライドの普及等で役割を終え、日本ではその作成技術も途絶えた。本書は、そうしたムラージュ伝来と普及の歴史を土肥慶蔵らの事跡から明らかにし、併せて現存するムラージュを探し出して記録した6年がかりの労作だ。著者の石原あえか氏(東京大学大学院総合文化研究科教授)に話を聞いた。
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