術前ペムブロ+化学療法、高リスク早期TNBCのEFSを有意に37%改善
2021年07月16日 16:11
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米・Merckは7月15日、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)を対象とした第Ⅲ相試験KEYNOTE-522において、術前化学療法における抗PD-1抗体ペムブロリズマブの上乗せとペムブロリズマブ術後療法により、共主要評価項目の無イベント生存(EFS)有意に改善したと発表した〔HR(ハザード比)0.63、95%CI 0.48〜0.82、P=0.00031〕。TNBCを対象とした抗PD-1/L1抗体による術前、術後療法において、EFSの有意な改善が示されたのは初めてだという。
KEYNOTE-522試験では、高リスクの早期TNBCを対象に術前化学療法におけるペムブロリズマブの上乗せ効果を検討。最初の中間解析において、もう1つの主要評価項目である病理学的完全奏効(pCR)の有意な改善は既に示されている(関連記事「乳がん周術期のICIの位置付けは?」)。
今回は4回目の中間解析で、追跡期間中央値は39カ月。副次評価項目である全生存(OS)については、28%の死亡リスクの減少が認められたものの、有意ではなかった(HR 0.72、95%CI 0.51〜1.02、P=0.03214)。引き続きフォローアップが継続されるという。