コロナに対する新たな吸着療法を開発
エンドトキシン吸着カラムを改良したSARS-catch
2022年12月08日 05:00
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新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、スパイク蛋白質を介してヒトのアンジオテンシン変換酵素(hACE)2のペプチダーゼドメインに結合することで細胞内に侵入する。血中SARS-CoV-2量が多いほど呼吸器疾患や炎症が重症化し、不良な転帰および死亡とも関連する。重症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者に対しては、エンドトキシン吸着(PMX)カラムを用いた血液吸着療法が行われている。大阪大学大学院腎臓内科学教授の猪阪善隆氏、同大学蛋白質研究所客員教授でペプチド研究所の吉矢拓氏らは、hACE2の配列を基に設計した8種のペプチド候補からSARS-CoV-2を特異的に吸着するペプチドを発見。PMXカラムを改良したSARS-CoV-2吸着カラム「SARS-catch」を開発したとClin Exp Nephrol(2022年11月8日オンライン版)に発表した。