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中国、米欧のワクチン拒否 メンツ優先、感染は農村へ〔時事メディカル〕

2022年12月27日 09:51

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 【北京時事】中国は新型コロナウイルスの感染爆発に見舞われながらも、自国製より予防効果が高い米欧製ワクチンを拒み続けている。途上国に中国製ワクチンを提供する「ワクチン外交」を展開してきた経緯もあり、メンツ優先の格好だ。感染は都市部から医療体制の脆弱(ぜいじゃく)な農村部に広がりつつあるが、米欧のワクチンを受け入れる動きは見えない。

 「中国製ワクチンは外国製に比べ感染予防の効果が若干低いが、副作用は少なく、安全性が高い」。中国の感染症対策の第一人者、鍾南山氏は効果が米欧製に劣る点を認めながらも、中国製ワクチンの利点を強調する。 

 日本でも普及する米ファイザー製ワクチンは、中国製薬大手企業が供給を担う段取りになっている。しかし、中国メディアなどによると、2020年から臨床試験(治験)が行われているものの、まだ薬品管理当局の承認は出ていない。 

 こうした中、米欧はワクチン提供を申し出ている。ブリンケン米国務長官が「中国を含め世界の人々に支援を続ける用意がある」と表明したほか、ドイツは既に1万1500回分を送った。

 ただ、ドイツからのワクチンは、中国に滞在するドイツ人向けのものとして、中国当局が特別に許可した。ドイツ政府報道官は、他の外国人にも対象を広げるよう中国側に働き掛けていると説明しており、今後、在留邦人が接種できる可能性もある。

 しかし、この動きの先に正式承認があるのかは不明だ。独誌シュピーゲルによると、シュタインマイヤー独大統領は20日、習近平国家主席との電話会談で、数億回分を送れると打診。これを中国側は拒否したという。

 感染は全国各地に急拡大している。浙江省では1日当たりの新規感染者が100万人を突破し、地元当局は「年末年始の頃にピークを迎え200万人に達する」と予測。北京市内では、ファイザーの新型コロナ経口治療薬「パクスロビド」が医療拠点に緊急配布される。一方で、ファイザー製ワクチンを求める人々は「一国二制度」下のマカオまで出向いて接種を受けるしかない状況だ。

(2022年12月27日 時事メディカル)

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