fezolinetant、閉経に伴うVMSの治療薬として欧州で承認
アステラス製薬
2023年12月11日 15:19
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アステラス製薬は12月11日、閉経に伴う中等度から重度の血管運動神経症状(VMS)に対する経口の非ホルモン治療薬として開発中のfezolinetant(商品名VEOZA)について、12月7日、欧州委員会から販売承認を取得したと発表した。閉経に伴うVMSに対して、欧州初の非ホルモンのニューロキニン3受容体拮抗薬となる(関連記事:「更年期症状の新規治療薬に熱い期待」)。
閉経に伴い顔のほてり、のぼせ、寝汗などが生じるVMSは、世界で40~64歳の女性の半数以上が経験しているとされる。欧州での割合は56%~97%とされ、中等度から重度のVMSの有病率は40%と報告されている。閉経前はエストロゲンとニューロキニンB(NKB)が脳の体温調節中枢を制御しているが、閉経期にはエストロゲンが減少することによりVMSが引き起こされる。fezolinetantはNKBの結合を阻害して脳の体温調節中枢のニューロン活動を緩和し、VMSを軽減する。
今回の承認取得は、VMSを有する女性を対象として欧州、米国、カナダで実施された3件の第Ⅲ相試験で構成されるBRIGHT SKYTMプログラムの結果に基づく。