熱中症合併DICをER搬入時情報から推測

 近年の猛暑によって熱中症が大きな社会問題となっている。病院に搬送される熱中症患者の多くは救急外来(ER)での初期対応によって回復するが、集中治療室(ICU)での管理を要し、経過中に播種性血管内凝固症候群(DIC)を合併する例もある。DIC合併例はICU管理が長期化し、死亡率が高いとされている。熊本赤十字病院(熊本市)第一救急科の岡野雄一氏は、Ⅲ度熱中症患者のER搬入時に得られる情報を基にDIC合併との関連因子を後ろ向きに検討した結果、精神科疾患の既往、SOFAスコア、長時間の高温曝露(38℃までの冷却達成時間)が抽出されたことを第46回日本集中治療医学会(3月1〜3日)で報告した。