ナルコレプシー、自己免疫疾患説に新証拠

 ナルコプレシー1型(Narcolepsy Type 1;NT1)は、ヒポクレチン/オレキシンシグナル伝達障害を特徴とする慢性睡眠障害で、自己免疫疾患であるという仮説が有力である。デンマーク・Technical University of DenmarkのNatasja W. Pedersen氏らは、NT1患者20例の血液検体を解析した結果、ヒポクレチン産生神経細胞に特異的なCD8+T細胞を検出したとNat Commun(2019; 10: 837)で発表した。これらの自己反応性CD8+T細胞の存在は、健康対照群の一部でも確認されており、神経細胞を破壊したことを証明するものではないが、自己免疫疾患説を裏付ける新たな証拠を提示している。