認知症薬の最有力候補が開発中止に

 実用化間近と期待されていた認知症治療薬aducanumabの臨床試験中止が、今年(2019年)3月下旬に発表され、関係者に衝撃が広がっている。同薬は有効性や安全性を検証する、最終段階の第Ⅲ相試験を進めていた。近年、製薬企業による開発中止が相次いだことに加え、最有力候補の頓挫によって、認知症治療薬の未来には暗雲が立ち込めている。