SCT例の妊孕性温存の実態が明らかに

 がん治療は性線機能に障害をもたらすことが多く、中でも同種造血幹細胞移植(SCT)の前処置はそのリスクが高い。妊孕性の温存は特に15歳以上40歳未満の思春期・若年成人(AYA)世代の患者において重要な課題であるが、SCT施行例における温存療法の実態はいまだ明らかでない。岡山大学病院輸血部講師の藤井伸治氏は、全国アンケート調査データの検討から判明したSCT患者における妊孕性温存の現状を、第41回日本造血細胞移植学会(3月7〜9日)で報告した。