アルパカ由来のCAR-Tが固形がんに有望

 患者から採取したT細胞をキメラ抗原受容体(CAR)を発現するよう遺伝子改変してから患者に戻すCAR-T細胞療法は、血液がんの治療で極めて有望とみられている。しかし、固形がんでは適切な標的が見つからず、有望な方法はなかった。米・Boston Children's HospitalのHidde Ploegh氏らは今回、腫瘍微小環境を標的とするアルパカ由来の小型抗体(ナノボディ)を用いてCAR-T細胞を作製し、黒色腫および結腸がんのマウスモデルで試験した結果、有効性が確認されたとProc Natl Acad Sci USA(2019; 116: 7624-7631)に発表した。