気道感染症は基礎疾患で抗菌薬を考慮

 関西医科大学呼吸器感染症・アレルギー内科教授の宮下修行氏は第67回日本化学療法学会(5月9~11日)で、外来での気道感染症に対する抗菌薬処方の考え方について解説した。急性上気道炎、気管支炎で長引く感染性咳嗽への安易な抗菌薬処方が抗菌薬の使用量を増加させている一因であると指摘、肺に基礎疾患のない気道感染では原則、抗菌薬が不要と強調した。一方で、肺に基礎疾患を有する症例や糖尿病症例の気道炎症には抗菌薬の使用を考慮すべきとし、メリハリのある抗菌薬処方を訴えた。