HPVワクチン報道、応援から攻撃、不作為へ

 ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン接種率激減の一因として、副反応とされる症状がメディアを介して多くの人に伝わったことが挙げられる。第10回日本プライマリ・ケア連合学会(5月17〜19日)の「HPVワクチンシンポジウム」において、中日新聞編集局編集委員の安藤明夫氏はHPVワクチンをめぐる報道の変遷を示し、「HPVワクチンの意義を含めた啓発情報を伝えきれなかった報道機関には責任があり、反省すべき不作為が今も存在する」と述べた。その上で、一般市民の恐怖感をあおった要因と「被害拡大」の背景について考察、同学会の取り組みを高く評価した。

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