脂質異常症診療の血管検査を差別化する

 日本動脈硬化学会は、5年ぶりの改訂から2年が経過した『動脈硬化性疾患予防ガイドライン(GL)2017年版』について、次回の改訂に向けた検討を行っている。脂質異常症の包括的リスク評価については限界が指摘され、新たなリスク評価指標の確立が必要とされている。東京医科大学循環器内科教授の冨山博史氏は"動脈硬化リスク判定に有用な検査法"について検討し、「頸動脈超音波検査や内皮機能検査など、それぞれの検査法は評価指標として有用だが、脂質異常症診療では個々の検査の有用性の差別化が必要である」と第51回同学会(7月11〜12日)で述べた。