ゲノム医療に求められる4つの基本倫理

 がんゲノム医療の急速な進展により関連する遺伝子異常の検出や機能の解明が進み、遺伝子変異に対応した治療薬が選択できるようになってきた。しかし、がんゲノム医療は高額であり、保険診療で実施するための適正使用に関してはさまざまな意見がある。第27回日本乳癌学会(7月11~13日)において、がん・感染症センター都立駒込病院外科(乳腺)・遺伝子診療科医長の有賀智之氏は、がんゲノム医療の実施について生命倫理学の4つの基本原則に照らして解説した(関連記事「がん遺伝子パネル検査の最新動向」)。