長期の周術期抗菌点眼が耐性化を誘導

 宮田眼科病院(宮崎県)外来医長の子島良平氏はフォーサム2019京都(7月5~7日)で、周術期の抗菌点眼薬による結膜囊常在菌の耐性化の現状を示し、点眼薬の使用期間を含めた適切な使用方法の議論が必要と述べた。同院では2017年4月に、耐性菌対策の観点から周術期の抗菌点眼薬の処方を大幅に見直しており、その根拠となった自身の研究結果も含めたデータを示し、「その後、約6,000件の手術を行ったが眼内炎の発症はない」と処方変更による感染症発生事例がなかったことを強調した。