アスピリンで認知症リスクは下がる?

 低用量アスピリンが認知機能障害に及ぼす影響はよく分かっていない。アスピリン服用により虚血性脳卒中や一過性脳虚血発作(TIA)が抑制され、結果的に認知機能障害を来しにくくなると考えられる一方、アスピリンによる出血イベント(頭蓋内出血や微小出血)が認知機能障害リスクを高める可能性が指摘されている。英・University of OxfordのJane Armitage氏は、心血管イベントの既往のない糖尿病患者に対する低用量アスピリンの有効性と安全性を検証したASCEND試験から、認知機能障害との関係を検討した結果を米国心臓協会(AHA2021、11月13~15日、ウェブ開催)で発表した。