ICI治療に伴う皮膚障害、効果との関連は?

 免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の登場によりがん治療は大きく進歩したが、頻度は低いもののICI投与例では従来の抗がん薬とは異なる免疫関連有害事象(immune related adverse event;irAE)が出現することが知られている。呼吸器、消化器など多臓器に生じ、皮膚障害も報告されている。福島県立医科大学皮膚科学講座の入江絹子氏は、ICIによる皮膚障害(皮膚irAE)の種類、重症度、治療効果の予測因子などについて検討し、第121回日本皮膚科学会(6月2~5日)で結果を報告した。ICI治療に伴う白斑や皮脂欠乏性湿疹といった皮膚irAEの出現例は病勢制御(完全奏効+部分奏効+安定)群で有意に多かった。