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LIFESTYLE 〜人生をもっと豊かに〜
2017.4.6

注目の"外見力"に迫る
ファッションの先にある魅力とは

Fashion

 医療現場では「免疫力」や「回復力」などという言葉がよく使われるが、ビジネスの世界では今、「外見力」が注目されているという。外見力を上げるには、単にファッションセンスを磨けば良いというものではないようだ。Medical Tribuneが提案する医師向けライフスタイル紙『Medical Tribune Luxe(リュクス)』第2号では、「外見力」という言葉の生みの親である国際イメージコンサルタントの大森ひとみ氏に、医師にふさわしい外見力の磨き方について話を聞いた。

キーワードは"元"
清潔、品位、そして控えめに

「服装にあまりこだわりを持たない」というのが、大森氏が抱いていた医師に対するイメージだったという。しかし近年、医師や病院にある変化が起きているようだ。

「最近では、医師個人や病院全体でブランディングに対する意識が高まっているように感じます。医師の外見が素敵なら、患者さんからも好感を持たれますし、それは地域における病院の評価にもつながります。ひいてはファッションセンスの高い若い世代の医学生や医師にもアピールできます」と、同氏は外見力を意識したブランディングの魅力を挙げる。

 それだけではない。「外見力を磨くことで、学会場や講演会場では聴衆に対してより説得力が与えられますし、あらゆる世代から頼られる、リーダーシップを備えた存在と認識されるでしょう。医師としての優れたスキルだけでなく、自己が周囲にどのように見えるかを意識して、どう表現するかという外見力のマネジメントを実践してはいかがでしょうか」と同氏は語る。

 では、具体的にはどうすべきか。「"元"の付く部分に気を配りましょう。まずは首元と胸元です。サイズの合ったシャツを着用し、襟の第一ボタンまでしっかりと留め、ネクタイをまっすぐきれいに結べているか。シャツやジャケットのポケットにペンを挿したり、たばこを入れたりしてバランスが崩れていないかも要注意です。また、意外と見落としがちな足元も忘れずにチェックしましょう。靴は紐靴が望ましいのですが、手入れがされているかも気を付けましょう。ソックスは白や派手な柄物は避け、パンツもしくは靴に合っているかを意識してください。だらしない着こなしやTPOに合っていない格好は、社会人としての常識にも関わります。身だしなみの原則は清潔、品位、そして控えめの3つです。さらにセンスがプラスされれば、外見力は磨かれます」

ベーシックなスーツスタイルこそ素材や仕立ての良さを重視して選ぶことが肝心。イタリアの高級ブランド、ベルヴェストのスーツはシルク・麻・コットンのラグジュアリーな3者混素材で、真夏でも快適な着心地。高い品格の外見力を実現する。
ベルヴェストのスーツ278,000円+税、マッキントッシュ ロンドンのシャツ23,000円+税。[お問合せ] 八木通商 ☎︎03-6809-2183
アールダムのタイ10,000円+税。[お問合せ] アラ商事 ☎︎03-3639-0129
チーフ(スタイリスト私物)

専門家のアドバイスも参考に
自分に似合うカラーマネジメントを

 大森氏は、自身の行っているイメージコンサルティング業を「ABCの支援」と表現する。ABC は、Appearance(外見)、Behavior(立ち居振る舞い)、Communicationの頭文字だ。外見力とは、これらを総合した自己ブランディング力を指す言葉なのだ。

 同氏はこう続ける。「表情や立ち居振る舞いも、外見力を左右する大きな要素です。"元"の付く部分でいうと、まずは目元。患者さんや医療スタッフと話すときには優しい目線で相手の目を見つめましょう。口元は前歯を見せたスマイルラインを意識しましょう。ヘアスタイルは、目元、耳元、襟元に髪の毛がかからないよう、清潔感を大切にしてください。さらに、自分に似合うパーソナルカラーを知り、カラーマネジメントを心がけることで、周囲に与える印象も良くなります。女性の場合、メイクは淡く健康的に、ヘアスタイルはこざっぱりまとめましょう」

 近年は医療業界からも外見力の磨き方やイメージコンサルティングの依頼が増えたという同氏。医師へのアドバイスを求めると、「まずは考え方の変革が肝心」と即答。「自己満足ではなく他者満足を、自己目線から相手目線へ、自己評価より他者評価を心がけることで、患者さんや医療スタッフに与える印象も良くなります。医師の外見力は少なからず患者の回復力に影響を与えると思います」

 既に海外では、社会的地位の高い人たちの間で外見力が重視され、教育現場にも導入されているという。米国のある有名法科大学院では、爪の手入れに関する授業が行われているそうだ。

「医療は、患者が自己判断で市販薬を服用するものではなく、その道のプロである医師が行います。外見力も同じように、専門家のアドバイスを求めることをお勧めします。人の行動が他人に与える影響は、見た目が55%、話し方が38%、言葉はわずか7%といわれています。外見力を磨くことで、自然にコミュニケーション力も高まり、よりいっそう魅力的な医師としてご活躍いただけると思います」

外見力コーチ、 国際イメージコンサルタント 大森ひとみ
日産自動車ミスフェアレディとして勤務後、同社研修センター講師として人材教育活動を開始。大手人材派遣会社教育部長を経て、1990年人材教育およびイメージコンサルティングを専門とする株式会社大森メソッドを設立。ニューヨークでイメージコンサルタントの資格を取得し、2005年AICI国際イメージコンサルタント協会CIPプロフェッショナルメンバーの認定を受ける。2011年に日本人初のAICIの最高位CIMの称号を与えられる。現在は、社員研修、接客サーベイ、講演、セミナーを展開し、企業向けイメージコンサルタントの第一人者として、政財界のエグゼクティブや幹部社員を対象にコンサルティングを行っている。医療研究会での講演をはじめ、外科医、歯科医、病院理事長などの個人コンサルティングも多数。

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