2018年01月29日号
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添付文書は医師の強い味方か?!(編集部・田上玲子)

 伊丹十三氏が脚本・監督を務めた名作映画「たんぽぽ」(1985年)は、しがないラーメン屋を日本一にしようと奮闘する作品です。そのラストに登場するのが、赤ちゃんがお母さんのおっぱいをおいしそうに飲むシーン。わが子をいとおしそうに見つめるお母さんは「いっぱい飲んで元気に育ってね」と言っているようです。

 母乳には生体防御や発達促進作用などがあり、授乳行為には母子間の愛情を形成する効果があるそうです。「ならば母乳で育てたい」となるのが母心。でも、母親が薬物療法を受けている場合はどうしたら良いのでしょうか? 母乳を介して赤ちゃんの体内に薬物が入ることによるリスクは?

 そうした質問に答える「母乳とくすりのハンドブック」を紹介したのが「授乳中の薬剤の安全性に混乱」の記事です。

 医薬品添付文書には、薬剤投与中は「授乳を回避させること」と記載されることが多いですが、その主な根拠は動物実験の結果で、薬剤が母乳に移行したことだけに焦点を当てて回避や中止を求めています。対して「母乳とくすりのハンドブック」は、危険か安全かの二者択一ではなく、「◎安全」「○危険性が少ない」「△注意」「×禁忌」の4つを提示。しかも授乳中に服用する機会が多い薬剤や授乳中の慢性疾患患者が服用する薬剤の計827品目を収載した実用的なハンドブックです。

 昨年改訂された「産婦人科診療ガイドライン 産科編2017」は、「授乳中に使用している医薬品の児への影響について尋ねられたら?」のクリニカル・クエスチョンを掲載しました。アンサーは「例外を除き授乳中の患者が服用する医薬品が児に大きな影響を及ぼすことは少ないと説明する」となっています。

 また国立成育医療研究センターは、科学的な情報をもとに評価を行い、授乳期でも安全に使用できると考えられる薬剤の一覧表を公式サイトで紹介しています。

 添付文書ではらちが明かないときの一助になるのではないでしょうか。

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「授乳中の薬剤の安全性に混乱」


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