国際誌掲載扁平上皮がんRCTに落とし穴
システマチックレビュー
2024年05月13日 16:50
150名の医師が参考になったと回答
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扁平上皮がん(SCC)は、白人、ヒスパニック系、アジア系では2番目に、アフリカ系では最も多い皮膚がんである。日光などによる紫外線曝露の他、免疫抑制や色白であることが危険因子とされる。しかし、肌の色が黒い人種では日光に当たらない部位に発症するなど、人種の違いで見られる肌の色素の濃淡によって臨床像が異なる可能性が指摘されている。そのため、あらゆる人種を対象とした研究が非常に重要だ。しかし、SCCを対象としたランダム化比較試験(RCT)における肌の色に関する情報の報告頻度についてはこれまで検討されていない。米・Northeast Ohio Medical UniversityのNatasha L. Salmen氏らは、最も影響力のある国際的な英文皮膚科雑誌上位10誌に掲載されたSCCのRCTにおける肌の色、人種または民族に関する報告率についてのシステマチックレビューをArch Dermatol Res(2024;316:115)に報告。SCCの診断・治療・予防の知見における情報格差を浮き彫りにした。