携帯電話の使用による電波が脳腫瘍の発症リスクを上昇させる―。そのような人体への悪影響が指摘される中、今年5月には世界保健機関(WHO)の外部組織である国際がん研究機関(IARC)の調査によって携帯電話と神経膠腫(こうしゅ)の発症リスクに関連性が認められ、世界的な話題となった。しかし、デンマークがん協会がん疫学研究所のPatrizia Frei氏らは10月20日、同国内の約36万人を対象とした過去最大規模の研究を行った結果、携帯電話の使用と脳腫瘍などの中枢神経系腫瘍の発症リスクに関連がないことが分かったと、英医学誌「BMJ」(電子版)に報告した。