原千晶さんインタビュー(子宮がんとの闘い)(2)

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――2度目のがんの兆候はどのようにして気が付きましたか。

 円錐切除の手術を受けてからあと2カ月でちょうど5年たつ、という2009年の年末頃に異変を感じ始めました。生理の経血量が以前と比べものにならないほど増えて、無色透明のさらさらした水のようなおりものが大量に出たんです。最初は「この歳で尿漏れ?」と思ったほどでした。

 「早く病院に行かなければ」と気にかかっていましたが、ちょうどドラマの撮影で時間が取れなくて、先延ばしにしてしまったんです。約2カ月の間に、状態はどんどん悪くなっていきました。明日で撮影終了という日、生理痛が悪化しそうだったので鎮痛薬を飲んだのですが、さらに痛みが増していって、あまりの激痛に脂汗が出て転げ回るほどひどくなったんです。

 痛みが少し治まってから、子宮頸がんの時最初に行ったクリニックに駆け込みました。そこで「頸部に腫瘍ができています。2度目だし、これはがんでしょう」とはっきり言われました。またがんになった、という事実に衝撃を受けましたが、それでも前回と同じように手術をすればすぐ良くなるだろうと、その時はまだ楽観的でしたね。とはいっても、1度目のがんの経験から5年間を過ごすうちに「次に何かあったら子宮を取ることは免れないだろう」という覚悟は無意識のうちにできていました。

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