頻尿や切迫性の尿失禁などの症状を複合し、2002年に国際禁制学会が定義を発表した過活動膀胱(ぼうこう)。患者数は9人に1人とされているが、この定義の広まりは、患者の利益というよりむしろ商業的な背景があったのではないかとする論評が、1月5日付の欧州医学誌「European Urology」(電子版)に掲載された。論評の著者であるフィンランド・ヘルシンキ大学のKari A. O. Tikkinen氏らは、 過活動膀胱に関する疫学研究、ランダム化比較試験※1の7~8割が企業の資金提供を受けていたり、大部分が利益相反を持つ著者を含んでいたりすることを指摘している。