テレビや雑誌などで数年前から「お子さんにどのような才能や能力があるかを調べます」などとうたう遺伝子検査のニュースを目にした人も多いのではないだろうか。口の中の粘膜を採取した綿棒などを郵送するだけで,能力や性格に関する調査結果が気軽に受け取れることから,徐々に認知度が高まっているようだ。日本医学会(会長:高久史麿氏)は3月1日,こうした一般市民を対象とした遺伝子検査の質や内容が保証されていないことに重大な懸念を表明する記者会見を開いた。これまでも関係省庁に同様の働き掛けを行ってきたとのことだが,なかなか議論や法制化に向けた取り組みが進んでいないという。