喫煙したことのある人から肺の臓器提供を受けた場合、喫煙歴のない人から提供された人と比べて3年以内に死亡するリスクが高いといわれている。しかし、英クイーンエリザベス病院のRobert S. Bonser教授らは、喫煙者からでも移植を受け入れた方が、待機を続けるより3年以内に死亡するリスクが低いとの研究結果を、英医学誌「Lancet」(2012; 380: 747-755)に発表した。喫煙歴のあるドナーから肺移植を受けた一部の患者が移植後に死亡したことが批判的に報道されたが、今回の結果はそうした報道に一石を投じることになるかもしれない。