南イタリアやスペインなどの南欧で日常的に食べられている料理「地中海食」。オリーブ油やフルーツ、ナッツ類などを豊富に含み、心臓病などを予防する可能性が複数の研究で指摘されてきた。その研究結果を裏付ける報告が、2月25日発行の米医学誌「New England Journal of Medicine」(電子版)に発表された。これまでの研究よりもさらに精度の高い手法で行ったもので、報告したスペインの研究グループによると、オリーブ油やナッツ類を積極的に食べた人たちでは、そうでない人たちと比べて5年間の心臓病や脳卒中を発症するリスクが約3割減ったという。対象者は糖尿病や高血圧、喫煙、肥満などの危険因子を持っており、さらに半数近くが高血圧治療薬や脂質異常症治療薬を服用していたというから、その効果は大きいと言えるだろう。この報告は、2月25日に米カリフォルニア州で開かれた「第6回国際菜食主義栄養学会議」でも発表された。