脳や神経、腎臓など体にさまざまな障害をもたらす水銀だが、若い頃から体に多く蓄積すると糖尿病も引き起こすという可能性が出てきた。米インディアナ大学ブルーミントン校公衆衛生学部のKa He教授らは、20~30歳の男女を18年間追跡したところ、体内の水銀蓄積量が多いグループで糖尿病の発症リスクが1.7倍高かったと、2月19日発行の米医学誌「Diabetes Care」(電子版)に報告した。水銀の蓄積量が多いほど、血糖をコントロールするホルモン、インスリンを分泌する能力が低下していたという。