肝移植待機中の死亡、提供臓器不足よりも辞退が主な要因

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 がんなどの病気で肝臓が機能しなくなったとき、最後の希望となるのが肝移植。しかし、特に日本では提供臓器の不足によって、待機中に患者が亡くなるということも少なくない。では、日本と比べて提供者(ドナー)が多いといわれる米国ではどうなのだろうか。米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)医学部のJohn P. Roberts氏らが調べたところ、肝移植の待機中に死亡した患者の多くは、比較的質の高い提供臓器の紹介を受けていたにもかかわらず、最終的に移植施設側が辞退して死亡していることが分かったと、米医学誌「Gastroenterology」(2012; 143: 1261-1265)に発表した。Roberts氏らは「提供臓器を供給しやすい状態にしたり、紹介の回数を増やしたりするだけでは、移植待機中の死亡を減らせないことを示唆している」と述べている。

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