一般に太っている人は早食いの傾向があります。食事は少なくても20〜30分はかけてゆっくりと味わいたいものです。 減量をしなければならない人にとって,食事量が少ないことは寂しいものがあります。今回は視覚の観点から,量感を大きく見せて満足感を得る工夫と早食いを抑える方法を紹介しましょう。 主菜には魚または肉料理を使います。そのときに切り身(サワラ,カジキ,ブリ,生ザケ,生ダラなど)の魚をよく使いますが,これを尾頭付きのものにすれば食べるときに骨を取らなければならず,自然に食べるピッチが遅くなります。エビは殻付きのものを選べば,殻を取る時間が稼げます。鶏肉はエネルギーダウンのためにあらかじめ皮を取って調理しますが,骨付きを選ぶようにします。 献立にもよりますが,食べるときにはしではなく,ナイフ,フォークを使えば,さらにゆっくりと食べることができます。主菜にボリューム感を出すためには,野菜やキノコ,海藻などを使うことでにぎやかになり,満足感が得られやすくなります。また,貝やエビ,カニなど,食べられない部分も一緒に加えることで量感が得られ,うま味も加わって味もさらにおいしくなります。