マカロニグラタン

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 骨粗鬆症は,単位体積当たりの骨量が過度に減少し,質的構造の変化によって骨強度が減少し,骨折の危険が高まった状態と定義されています。今回は骨粗鬆症にかかわる主な栄養素について記してみましょう。

(1)カルシウム(Ca):骨の主成分であるCaは,摂取不足,腸管からの吸収能の低下,尿中排泄の増加などによって,負のCaバランスを誘因し,骨吸収(骨塩溶出)を亢進する原因となります。日本人の成人では,1日600mg以上を食事から摂取することが必須ですが,現在,Ca摂取量は平均で512mgとなっており,栄養素の中でも唯一不足しているものです。最近では,20~50歳代で減少傾向にあります。「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2006年版」では,800mg以上の摂取を目標としています。骨粗鬆症予防のためにも,若いうちから,摂取量をクリアするように心がける必要があります。

(2)ビタミンD:Caの代謝調節にかかわる大切な因子の1つです。ビタミンDは食事からの摂取のほかに,適度に日光を浴びることで,皮下にあるプロビタミンDからつくられます。肝臓において一部活性化された後,さらに腎臓においてもう1カ所活性化され,活性型ビタミンDとなり,これが,Caの腸管からの吸収を促進します。戸外に出ることの少ない高齢者や肝臓や腎臓機能低下症の人ではビタミンD不足が考えられます。

(3)ビタミンK:Caが骨に沈着する際に,オステオカルシンという蛋白質が必要になりますが,ビタミンKはこのオステオカルシンを活性化します。逆にビタミンKが不足すると,骨がCaに沈着せず,もろくなります。天然に存在するビタミンKには緑黄色野菜に含まれるK1と,微生物によって合成されるK2があります。K2は発酵食品に多く含まれており,代表的なものが納豆です。

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