一口ずし

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 脂肪肝は,肝臓に脂肪が異常に蓄積し,特に中性脂肪が多量に蓄積した状態です。おもな原因は過食とアルコールの多飲です。脂肪肝には,以下のような種類があります。

 (1)過栄養性脂肪肝:過食のためエネルギー過剰になり,肝臓での脂肪合成が促進されて発症する肥満が原因の脂肪肝です。摂取エネルギー量を制限し,標準体重維持を目標としてエネルギー摂取量を決めます。おもに糖質やアルコール類を制限します。脂肪は飽和脂肪酸(肉の脂身,生クリーム,バター,ハム,ソーセージなど)を制限して,不飽和脂肪酸(紅花油,菜種油,ごま油など)で摂取するようにします。また脂肪の少ない良質の蛋白質を十分に取ります。満腹感を持たせる調理の工夫や,低エネルギー食品を上手に使う工夫などに留意しましょう。

 (2)アルコール性脂肪肝:アルコールは中性脂肪の合成を亢進します。また食事を取らずに飲酒する人は,リポ蛋白質の合成が不良となり,脂肪を肝臓外に輸送できなくなります。アルコールは断ち,栄養素バランスの取れた食事を,特に良質な蛋白質を十分に取りましょう。

 (3)代謝・内分泌性脂肪肝:糖尿病では糖質が円滑に代謝されず,脂肪合成に代謝が偏ってしまうことや,脂質異常症では食事や脂肪組織からの脂肪の動員により,肝臓への供給量が増大することから脂肪肝になります。糖尿病や脂質異常症に合った食事療法を行いましょう。

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