叶和貴子さんインタビュー(関節リウマチとの闘い)(4) 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ――復帰の際、休養の理由が関節リウマチだったことを公表されましたね はい。全国から驚くほど多くの反響が寄せられたんですが、3年間ひっそりと過ごしていたので、心理的な反動も大きかった。芸能人がメディアで自分の病気の体験談を語ると、図らずも患者さんを代表する存在、メッセンジャーになってしまいます。私個人の体験を語るにしても、「私よりもつらい状態の人もいるのに、まるで自分だけが酷いと受け取られる話し方になっていないだろうか」「発症して間もない人が私の話を聞いて、『自分もそんなふうになってしまうのでは』と不安を煽ることにならないだろうか」...今度はそんな悩みと葛藤を抱えるようになったんです。その重荷に耐えかねて、自分の体験を話せなくなった時期もありました。 それでも、葛藤を重ねる中で「自分の話を聞いた人がどう受け止めて、何を言われてもいいや」という、"諦めと潔さ"が大事だという境地に至りました。 もちろん、最初から諦めてはいけませんが、最後まで諦めないのは苦しいものです。ある程度のところまで至ったら、どこか自分の中で、この辺でよいのではないか、この辺りで現状を受け入れてどう自分らしく生きていくかを考えよう、といった"諦め"の発想も必要だと思うんです。"諦める"とは「明らかに見極める」こと、真理を悟り、道理を明らかにすることなのだと、ある時その語源を聞いて、そうだ、まさにそれだと思いました。 私は治療薬を選ぶときに慎重過ぎて、いくら良く効く薬と言われても即座に試してみようと思えないので、お医者さんから見るととても歯がゆい患者だったと思います。とはいえ、さまざまな治療法から何を選ぶかは、究極的には個々人の問題に尽きるのではないでしょうか。選ぶのは自分、その結果を受け入れるのも自分、という気持ち。病気と一生付き合っていく上では、そういう心構えが必要なんでしょうね。 そうは言ってもつらい時もありますし、嘆くこともあります。そんな時は、ちょっとだけおいしいワインを飲むなど、自分に少しだけご褒美を上げるようにしています。仕事を再開した頃に、犬を飼い始めました。ヨークシャーテリアで、名前は「ポロ」。まだ生まれたばかりの子犬の状態からなので、この子を育てるためにもしっかりしなければ! と気持ちに張り合いができました。お散歩仲間ができて外出が楽しくなりましたし、良いリハビリになっています。ポロは私にとって家族であり仲間であり癒しであり...かけがえのない存在です。 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×