福島の"曖昧な喪失状況"で心のケアが複雑に

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 原子力発電所の事故によって、他の被災地とは異なる状況にある福島県沿岸部。原子力災害では目に見えない放射線汚染の不安が付きまとい、どの時点で終わりといえるのか線引きが難しい。東日本大震災から3年が経過しようとしている現在でも、変わらず被災者の心を苦しめ続けているようだ。福島県立医科大学医学部の前田正治主任教授(災害こころの医学)は2月20日、東京都内で開かれた「東日本大震災 こころのケア支援プロジェクト」の活動報告会で、福島県沿岸部などでは放射線に対する長期的な不安が蔓延(まんえん)しており、被災前と街並みが同じでも放射線に汚染された事実を消せないという"曖昧な喪失状況"が、心のケアを困難にさせていると述べた。

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