風疹流行「成人男性の職場での予防接種も一手」(風疹流行は止められないのか2)

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする
感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 風疹(三日ばしか)の地域流行拡大から3年目。妊娠中に風疹に感染すると子供が心臓や耳、目などの先天障害を抱えて生まれる可能性があるが、その「先天性風疹症候群」が2011~13年ですでに8例報告されている。風疹にかかる可能性があるかは妊婦健診で検査されるものの、先天性風疹症候群を含めて根本的な治療法はなく、ワクチンで予防を図るしかない。さらに、風疹が流行すれば「先天性風疹症候群のリスクを恐れた人工妊娠中絶の増加」という少子化対策に取り組む国として見過ごせない問題も出てくる。母子感染の専門家として、産科からの相談窓口を担当する三井記念病院(東京都)産婦人科の小島俊行部長は、今回の流行で風疹に感染した妊婦の数はこれまで経験したことのない多さと指摘。今後、さらに先天性風疹症候群の発生が増えるのではないかとの懸念を示した。また「妊婦の夫だけでなく、20~40歳代の男性全体が予防接種を受ける必要がある」として、「職場でのワクチン接種も一つの方法ではないか」と提言している。

最新の風疹(三日ばしか)発生報告数と年間推移を見る

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする