止まらない風疹流行に自治体は危機感「注意喚起だけでは限界」(風疹流行は止められないのか1)

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 2011年から始まった地域での風疹(三日ばしか)の流行は3年目に突入し、ますますその規模を拡大している。先進国では麻疹(はしか)とともに制圧対象となっている風疹だが、なぜか麻疹対策だけを先行させた日本では、数年置きに繰り返される風疹の流行を制圧できていない。風疹制圧の最大の目的は、妊娠初期の感染で胎児に起こる先天障害(先天性風疹症候群)をなくすこと。予防には女性だけでなく、麻疹風疹混合ワクチン(MRワクチン)の接種率を95%以上に保持することが必要とされている。そのため「予防接種が個人防衛だけでなく社会防衛としても重要」との認識の共有が欠かせない。2004年の国内流行の際に予測されていた今回の風疹再流行は、図らずも「予防接種による社会防衛」への意識の低さを浮き彫りにした。シリーズ「風疹流行は止められないのか」の第1回は、地域の感染症対策の最前線である地方自治体の取り組みを紹介。大規模な地域流行が続く兵庫県、東京都では、国の通達に基づく注意喚起だけでは、もはや流行を抑えられないとの声が上がっている。

最新の風疹(三日ばしか)発生報告数と年間推移を見る

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