リノール酸などの多価不飽和脂肪酸は"体に良い脂肪"とされ、心臓病などを防ぐとして各種のガイドライン(指針)で推奨されている。一方、"体に悪い脂肪"といわれている飽和脂肪酸は、これらの病気になる危険性を高めるため極力取らないよう勧められている。ところが、これらの推奨が崩れるような研究結果が、3月18日発行の米医学誌「Annals of Internal Medicine」(電子版)に発表された。報告した英ケンブリッジ大学のRajiv Chowdhury氏らは、不飽和脂肪酸が心臓病などのリスクを減らすこと、飽和脂肪酸がリスクを高めることは、いずれも十分な根拠が示されなかったとしている。