頭を上下に激しく振る"ヘッドバンギング"はハードロックやヘビーメタルのライブコンサートなどの観客でよく見られる動作だが、これによって脳に重大な障害を負う寸前だった50歳男性の症例が、7月5日発行の英医学誌「Lancet」(2014; 384: 102)に報告された。この男性は、ヘビーメタルバンド「モーターヘッド」のライブコンサートへ行った2週間後に頭痛が現れて徐々に悪化、検査の結果、脳出血の一つである慢性硬膜下血腫になっていることが分かったという。治療に当たったドイツ・ハノーバー医科大学のAriyan Pirayesh Islamian氏らは「ハードロックの激しい動きが脳損傷のリスクとなることが示された」と述べている。