日本血栓止血学会の榛沢和彦氏(新潟大学大学院医歯学総合研究科講師)は8月25日、都内で開かれた同学会の記者会見で、広島市北部で発生した土砂災害の避難者の健康を守るため、避難所に段ボール製の簡易ベッドを導入するよう呼びかけた。避難所での雑魚寝生活は、静脈血栓塞栓(そくせん)症(いわゆるエコノミークラス症候群)を招きやすいためだ。新潟大学災害・復興科学研究所の講師でもある榛沢氏は「避難所生活での脚の血栓は1週間以降で最も増加する。広島土砂災害の避難者はこれからの対策が重要になる」とし、避難者自身には積極的に運動や水分補給を行うよう求めた。