死を目前に、病院で最期までできる限りの治療を受けるか、あるいは延命治療は受けずに自宅で静かに死を迎えるか―。多くの人がいつかは直面する問題であり、その選択は個々の価値観に大きく左右されるところだが、さらに職業によっても違いがあるようだ。米ブリガム・アンド・ウイメンズ病院のジョエル・ワイズマン氏らは、米国4州の医療記録を調べたところ、死亡の半年前に手術などの延命治療を受けていた人の割合が、医師では一般の人に比べて少なかったと、1月19日発行の米医学誌「JAMA」(電子版)に報告した。ワイズマン氏らは「経験上、医師は終末期の延命治療に限界があることを知っているからではないか」との見方を示している。