喫煙はがんや呼吸器の病気、心臓病などさまざまな病気の危険性を高めることが知られている。たばこのパッケージにも健康への害について注意を促す警告文が記されているのはご存じだろう。しかし、実際にたばこを手に取る喫煙者で警告文を気にする人は少数派かもしれない。どのようなパッケージなら、たばこによる害が喫煙者に伝わるのだろうか―5月31日の「世界禁煙デー」を前に、国立がん研究センターが発表したたばこパッケージの警告表示に関する意識調査の結果からは、文字だけの警告よりも、真っ黒になった喫煙者の肺や胎児などたばこによる健康への害を伝える写真がついた警告の方が、喫煙者に認識してもらいやすいことが明らかになった。さらに意外にも、そうした写真付き警告表示の導入に反対する人は喫煙者でも2割にとどまり、賛成する人が5割を占めていたという。