子どもの頃、「よくかんで食べなさい」と親から言われて育った、という人は少なくないはず。よくかむことで満腹中枢が刺激されダイエット効果があるというのもよく耳にする。しっかりかむことは、体にとって非常に大事なことのようだ。東京医科歯科大学大学院は、神戸大学と共同研究を行い、食べ物を細かくなるまでかみ砕く「咀嚼(そしゃく)」の刺激が成長期に低下すると、記憶を司る脳の海馬という部分の神経細胞が変化して、記憶や学習機能に障害を引き起こすことを、マウスの実験で突き止めた。研究の詳細は、科学誌「Journal of Dental Research」(電子版)に掲載されている。