© Adobe Stock ※画像はイメージです 血液中のコレステロールを低下させ、動脈硬化の進行を抑える薬スタチンを長期間使用している人は、脳内出血のリスクが低い可能性があると、デンマークの研究グループが発表した。 同グループは、デンマークの医療記録データなどを解析し、スタチン使用の有無とその期間、脳内出血リスクとの関係を調べた。脳内出血は脳内の前頭葉や側頭葉などを含む脳葉という領域の出血と、脳葉以外の領域の出血に分けた。 2009~18年に初めて脳葉の出血があった患者989人(55歳超)と出血がなかった3万9500人の解析では、スタチン使用で脳葉の出血リスクが低下し、特に使用期間が5年以上の人は期間がより短い人に比べ、リスクの低下度が大きかった。脳葉以外での出血があった患者1175人(同)となかった4万6755人の解析でも、使用期間の長さとリスク低下は関連していた。 研究グループは「出血領域にかかわらずスタチンの使用、特に長期的な使用は脳出血リスクの低下に関係した」と結論付けている。 (メディカルトリビューン=時事)