© Adobe Stock ※画像はイメージです 心的外傷後ストレス障害(PTSD)に対する心理療法の一種、認知処理療法(CPT)の臨床試験で、日本の患者の症状が改善したと、国立精神・神経医療研究センターと筑波大の研究グループが発表した。 PTSDは、災害や事故、虐待、暴行などで強いストレスを受けた後、不安やフラッシュバックなどが表れ日常生活に支障を来す症状。治療法として、海外ではCPTなどの認知行動療法が推奨され、有効性も報告されている。しかし、日本では十分な検討が行われていない。 研究グループは、PTSD患者25人を対象に、症状の軽減を図るCPTを行い、有効性を検討した。 その結果、PTSD症状は、治療終了時、6カ月後、12カ月後のいずれの時点でも統計上意味のある改善が認められた。ただし、治療に関連する重篤な有害事象として1人の入院が確認された。 研究グループは「日本でもCPTが実施可能で、海外と同等の効果が期待できる」と総括している。 (メディカルトリビューン=時事)