© Adobe Stock ※画像はイメージです 脳の前頭葉の食行動に関わる領域では、意識的な食刺激と無意識的な食刺激に対する脳活動が異なり、無意識下での脳の反応が食行動に影響を及ぼしている可能性があると、大阪公立大の研究グループが発表した。 肥満者に食行動の改善を目指す食事指導では、半数近くが5年以内に減量前の体重に戻ってしまうとの報告がある。そこで研究グループは、無意識的な脳の活動が食行動に影響を及ぼしているとの仮説を立て、健康な成人男性31人に、食品および食品以外(身の回り品など)の画像を、ごく短時間で何を見たのか意識できる見せ方と、意識できない無意識下の見せ方の2パターンで見せた。 脳の電気的活動を測定して解析した結果、意識下と無意識下では、前頭葉の1領域である下前頭回(かぜんとうかい)での活動に違いがあることが分かった。またこの違いは、質問紙で把握した各参加者の食行動における傾向(感情に応じて食べてしまう、意図的に食事量を制限しようとする)と関連することも明らかになった。 (メディカルトリビューン=時事)