© Adobe Stock ※画像はイメージです 肝硬変や肝臓がんのリスクとなる慢性肝疾患「非アルコール性脂肪肝炎」について、脂肪組織でインスリンが効かないことが悪化の原因になると、神戸大大学院などの研究グループが発表した。 非アルコール性脂肪肝炎は肥満者に多いが、アジアでは痩せ形の人にも認められ、その原因は十分に解明されていない。 研究グループは、インスリン抵抗性がある脂肪組織を持つマウスと通常マウスに、脂肪、コレステロール、果糖を過剰に含む餌を16週間与え、非アルコール性脂肪肝炎の進行などを比較した。 その結果、通常マウスと比べ、インスリン抵抗性マウスは肝臓の炎症や線維化に関わる遺伝子の量が有意に増加し、非アルコール性脂肪肝炎が進行した。また、インスリン抵抗性マウスは肥満にならなかったため、痩せ形の非アルコール性脂肪肝炎の原因にインスリン抵抗性が関与すると考えられた。(メディカルトリビューン=時事)