リラクセーション、不眠症に逆効果か

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 不眠症治療に用いられる認知行動療法。各プログラムの有効性を検証した結果、腹式呼吸や意図的に筋肉を弛緩(しかん)させ緊張を緩和するリラクセーション法は逆効果になる可能性が示されたと、東京大などの研究グループが発表した。

 睡眠習慣の改善などを目的とした認知行動療法は、安全性や有効性が報告されているが、複数の手法を組み合わせるため、どのプログラムが最も有効かは明らかでない。

 研究グループは、不眠症に対する認知行動療法の効果を検討した研究241件・計3万1452人分のデータを使い、同療法に含まれる各プログラムの効果を比較した。

 その結果、〔1〕睡眠を短時間にし深く眠る睡眠制限法〔2〕睡眠以外で寝床を使用しない刺激統制法〔3〕不眠への否定的な思い込みを和らげる認知再構成〔4〕不眠への不安を受け入れるマインドフルネス―の有効性が認められたのに対し、睡眠環境を整える衛生指導には効果がなかった。また、リラクセーション法は睡眠を悪化させる可能性が示された。(メディカルトリビューン=時事)

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