抹茶に歯周病菌の殺菌作用

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 抹茶でのうがいが、歯周病の原因となる細菌「ポルフィロモナス・ジンジバリス」に殺菌作用を示すことが分かったと、国立感染症研究所などの研究グループが発表した。

 歯周病菌は歯周組織の炎症や破壊を引き起こし、歯周炎の進行に関与する。研究グループは、2021年3月~22年2月に登録した慢性歯周炎患者45人を〔1〕抹茶〔2〕麦茶〔3〕うがい薬―を使うグループに分類。1日2回のうがいを1カ月間行ってもらい、歯周病菌に対する効果を調べた。

 分析の結果、開始前と比べ、抹茶うがいグループでのみ1カ月後の唾液中の歯周病菌数が有意に減少した。また他の2グループと比べ、抹茶うがいグループでは4~5ミリの歯周ポケットの深さが改善する傾向が見られた。

 研究グループは「新たな歯周炎の予防・治療法に応用できる可能性がある」と考察している。(メディカルトリビューン=時事)

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