歯の喪失は日常生活機能の低下につながるが、高齢者や男性は残された歯が少ないことの影響を受けやすいと、東京医科歯科大大学院などの研究グループが発表した。 研究グループは、要介護認定を受けていない65歳以上の男女1万6553人を対象に、生活機能や主観的な健康状態に関するデータを収集。6年後に残っている歯の本数と日常生活機能の関連を調べた。 その結果、歯が20本以上残っている人に比べ、20本未満の人は6年後の日常生活機能が低かった。さらに人工知能(AI)を用いて解析すると、歯の喪失で日常生活機能が低下しやすい人の特徴として、高齢、男性、社会経済的地位が低い、配偶者がいない、自覚する健康状態が悪いなどが示された。 研究グループは「こうした人は早期の歯科受診など重点的な対策が必要」としている。(メディカルトリビューン=時事)